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 第12回全国移植者スポーツ大会
 (平成15年度)秋田県能代市



2003年8月22日(金)〜2003年8月24日(日)
会 場: 能代山本スポーツリゾートセンター「アリナス」(秋田県能代市)、能代市営陸上競技場、風の松原ほか
実施種目: 陸上競技、風の松原5kmミニマラソン・3kmウォーク・ボウリング・バドミントン・卓球・テニス・水泳・バレーボール・ニュースポーツ
参加人数:
移植者 90名(アジア・オセアニアの参加者8名を含む)
(心臓3名、肝臓8名、骨髄3名、肺2名、膵・腎1名、腎臓65名)
移植希望者 5名
家族及び関係者 43名(アジア・オセアニアの参加者1名を含む)
ドナーファミリー 2名
ボランティア・競技審判 144名
医師 1名
地元実行委員 30名
総計 315名
競技結果: 水泳  陸上競技  ウォーキング  マラソン  ゴルフ
ボウリング  卓球  バドミントン  テニス

今年もまた、全国から移植者が秋田県能代市に集いました。一年ぶりに仲間と会い元気で いることに感謝し喜びを分かち合いました。
移植者がこんなに元気に、活き活きと走り跳び姿を多くの方々に知っていただき、移植医療へ の理解を呼びかかる大会ですが、移植者にとっては、1年1年の仲間との再会が生きる喜び、 そして糧になっています。ちょっと消極的になりがちな移植者の方もこの輪に加わって手を 取りあいましょう。きっと新しい何かが見えてくることでしょう。
今年の大会は、今までと違い大会運営のほとんどを地元の実行委員会の方々が行いました。 昨年の9月の実行委員会の立ち上げから、ほぼ1年、参加者全員に喜び満足していただける 大会を目指し頑張ってきました。その結果、参加者は、秋田の素晴らしさも十分味わい、楽し い素晴らしい大会を堪能できました。

8月21日(木)

海外選手秋田空港に到着。

シンガポール選手団2名は羽田発の国内便で到着 。第2団は大韓航空 ソウル経由で到着のフィリピン ・タイ組。最後にオーストラリアの2名が到着し、送迎バスで ホテル、引き続き落合浜でのバーベキューパーティー会場へ。
ニュージーランドのアランさんは65歳の高齢(失礼かな?)でありながら、成田空港→秋田新 幹線こまち→在来線→タクシー ・ ・ ・という経路でひと足先に到着。
参加者は、落合浜にて素晴らしい夕焼けの中、美味しい海の幸を味わった。ハーモニカ日本一 の女性の演奏も素晴らしかった。

8月22日(金)

ゴルフ・能代観光・プラネタリウム&ボウリング

海外選手は、午前中、能代市こども館にて「とっとこハム太郎」のプラネタリウム&展示物 見学。午後は「能代スポーツセンター」にてボウリングに出場。今大会初めての日本選手との 交流。いいスコアが出ると手をたたいたり肩を抱いたり。通訳を交えながらも身振り手振りで コミュニケーションをとり、楽しんだ。
前夜祭はプラザ都にて、会長の小野清子参議院議員も到着しゴルフとボウリングの表彰式を 兼ねたミニパーティー。

8月23日(土)

アリナスでの室内競技

残念ながら雨模様。各地区ごとに入場行進し、最後に今年もお二人とちょっと寂しいですが ドナーファミリーの方がキルトを先頭に入場。「いのちの贈りものをありがとう。私たちは お陰様でこんなに元気にしております。これからも精いっぱい生きていきます」そんな私たち 移植者の思いをこれからも伝え続けたい。
小野先生の開会宣言に続き半田広悦さんが選手宣誓。競技開始。雨のためマレットゴルフは 中止。それでも他の競技は全て実施。選手それぞれの競技に出場し、これまでの練習の成果を 存分に発揮した。
また会場では茶道裏千家の方々による「ミニ茶会」が開かれており、海外選手たちも積極的に 参加。お菓子やお茶を頂くだけでなく、お手前にも興味津々。袱紗さばき、柄杓の扱い、茶の 立て方など、真剣な面持ちで見つめていた。なかには袱紗捌きの指導をお願いする選手もおり、 またお菓子やお茶の味も気に入ったようで、二服目、三服目も所望していた。
キャッスルホテルで開かれたガラパーティーでは、待ちに待った表彰式。名前が読み上げられ るたびにみんな手を大きく上げて舞台へと登った。海外選手は「帰国して家族に自慢できる よ!」と、満足した表情。メダルを首からたくさんぶら下げながら、他の選手と写真を撮って た!メダルを獲得したひと、負けた人、でも今日はみんなが勝者、全員に金メダルをあげたい 気分です。
豪華アトラクションでは、日本古来の伝統芸能に触れることができた。なまはげの故郷、男鹿 出身の鎌田さんが飛び入り参加で舞台に上がって、自慢の太鼓の腕を披露した。他にもマジッ クショーやダンスなど派手な催し物が目白押しで、参加者はみなノリにノッた熱い夜を過ごし た。


8月24日(日)

陸上競技&中学校での交流会

朝から降り出した小雨がすぐにやみ、ちょうど良い気候での競技となった。トラック& フィールドでの競技のほかに、市民と一緒に参加する「風の松原マラソン&ウォーク」では、 海外選手も飛び入りで参加し、見事メダルを獲得。
閉会式での恒例のニューライフサークルでは、来年の大阪大会での再開を約束し合い、別れを 惜しんだ。
海外選手は、午後から能代市立東雲中学校での国際交流会「英語で交流 〜国際理解を深める 〜」に参加した。初めに同校が誇る、秋田杉で建てられた校舎を見学。廊下、机、椅子にいた るまで、杉の落ち着いた色調がかもし出す質の高い学習環境を目の当たりにし、「こんなに 素晴らしい校舎で勉強できるなんてハッピーですね」と感想を述べていた。交流会では生徒に よる東雲ダンスの披露、選手の自己紹介、Q&Aコーナー、日本の伝統的な遊びが行われた。 選手の国の挨拶の言葉を教えながらお互い打ち解けた雰囲気で、のびのびと交流ができた。 移植医療についての質問も飛び交い、国際理解だけでなく命の大切さについても考えるきっか けとなり、生徒にとってとても意義のある会になった。
8月25日(月)

アジア ・オセアニア移植者会議&参詣 ・座禅体験

各国の発表とともに率直な意見交換が行われ、活気ある会議となった。パワーポイントデータ で学術的に示した国、個人の貴重な体験談をもとにしたユーモアたっぷりに発表した国 ・ ・ ・と 形式はさまざまだったが、いずれも要点がしっかり押さえられた分かりやすい構成になって おり、各国の移植事情の理解を大いに深めることができた。当日は秋田魁新報、北羽新報の 両紙の記者が会議を取材し、翌26日の朝刊に会議の模様が掲載された。また今大会の模様は、 秋田の各新聞及びテレビで連日広く報道された。昨年の秋から数えきれないほど報道され、 秋田県において移植医療への関心は多いに高まったことだろう。
会議終了後は、実行委員会メンバーで、曹洞宗高嶽山松庵寺 副住職の渡邊紫山さんのお寺に 参詣、座禅体験を行った。初めに副住職の堪能な英語による2つのおとぎ話が披露され、その 後副住職が米 ・ロサンゼルスで布教活動を行われた際に使用された英語による経典を読みなが ら、座禅の指導が行われた。

8月26日(火)

帰国。

各国は、さまざまな旅程で帰国の途についた。また来年も元気に、大阪で会いましょう。

海外招聘選手

  • フィリピン:マリリン ・アポリナリオさん(腎移植者)
  • タイ:チャイチョット ・スーントーンポーンバティーさん(腎移植者)、ウィルーネ ・リムシリソフォンさん(腎移植者)、サルーニャ ・キトパニッチさん(移植コーディネーター、看護師)
  • シンガポール:ビンセント ・キム ・フェン ・イェオさん(腎移植者)、フィル ・チュナさん(心移植者)
  • オーストラリア:ジョセフ ・ロルフェさん(腎移植者)、カレン ・サンダーさん(心移植者)
  • ニュージーランド:アラン ・ジェイムズ ・ビーチさん(腎移植者)

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