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いのちの贈り物 臓器移植とは

 臓器移植は、臓器を提供くださる方があって初めて成り立つ医療です。臓器の提供には、 生きている方からの提供と亡くなった後に提供される場合とがあります。
 生体間で行われる移植には、腎臓、肝臓、肺があります。
 生体からの提供者は、日本では親族に限られており、この臓器提供は、個人と個人の問題として考えられています。そこでここでは、亡くなった後の提供について考えてみましょう。
 亡くなった後提供される臓器は「いのちの贈り物」と呼ばれています。この行為は、名前を明らかにすることもなく、お金や物など全く見返りを求めない行いとして、究極のボランティアと言われています。アメリカでは、人々は臓器提供者をヒーローと呼び、その行為を讃えます。勿論その家族(ドナーファミリー)も尊い決断をした人たちとして讃えられます。

 人は、一人では生きていけません。お互いに支え合って生きています。その支える相手がいつも見えているわけではありません。全く知らない人や全く意識もしていない人同士が、互いに支え合い、助け合って生きているのです。
 一般のボランティアは、対象がはっきりしている場合が多く、感謝や成果を目に見える形で知ることができます。そのことがボランティアを継続して行う力になっていることも多いと思います。
 しかし臓器提供は、見返りもなければ、結果も知ることができません。このようなことを理解し「いのちの贈り物」される方々は、本当に素晴らしい方々ですが、そのご家族も尊敬に値する素晴らしい方々です。家族の死を目の前にし、ご本人に代わって決断をされるご家族の心情を察しますと、言葉では言い表すことが出来ません。
 私たち移植者は、いつもドナーとドナーファミリーに対する感謝の気持ちを忘れることがありません。いつも身体の中には、いただいたいのちの贈り物があります。そしてそのいただいた贈り物(臓器)と共に生きる喜びを共有しています。

 今まで移植医療の匿名性を守るために、このような気持ちをドナーファミリーの方々に直接伝えることが出来ませんでした。
 2001年8月、日本で初めて神戸で開かれた第13回世界移植者スポーツ大会において「感謝の集いRecognition Ceremony」を開催し、直接ドナーファミリーの方々に、勿論直接の提供者ではありませんが、私たち移植者の気持ちを伝えることが出来ました。
 その後、毎年開催しています「全国移植者スポーツ大会」、「ドナー慰霊祭」、「ドナーとファミリーに感謝する集い」などを通じ、ドナーファミリーの方々と交流を深めています。また、その「ありがとう」の気持ちを広く発信するために毎月10日を「ありがとうの日」とし、移植者からの感謝の思いを発信しています。
 我が国において、移植医療が一般医療として受け入れられるためには、ドナーやドナーファミリーが、多くの方々から称賛され尊敬されるような社会にならなければなりません。
 
 2002年から5月17日が「生命・きずなの日(ドナーの日)」として日本ドナー家族クラブが制定され、日本記念日協会に登録もされ、私たち移植者にとっても、特別の日となりました。
 私たち移植者は、いのちの贈り物とともに、その愛の心もいただきました。私たちは、いま生きていることを喜び、心から感謝し、ドナーファミリーの方々へこの気持ちを伝えたいと思います。
 この日には、一般の方々にも、臓器提供や移植医療だけでなく、一人ひとりのいのちを大切にする心と、人と人とのきずなについて考えていただければと思っています。

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