臓器移植患者団体連絡会活動報告

臓器移植法改正成立、参議院可決 2009/07/13
賛成138票・反対82票・欠席、棄権20票

去る2009年7月13日(月)漸く12年ぶりに、臓器移植法改正A案が参議院で可決、成立しました。

採決は押しボタン方式で行われ、A案に先立ち、臓器提供する場合に限り脳死を「人の死」とするAダッシュ案は反対多数で否決されました。(投票総数207票、賛成72票、反対135票)

今回の投票では、共産党を除く各党は「議員個人の?死生観にかかわる問題」として、?党議拘束を外して投票しました。A案は、投票総数220票のうち、賛成138票、反対82票で可決成立しました。その結果、現行法をそのままにし、「子ども脳死臨調」を設置して1年間かけ子どもの脳死判定基準などを検討するE案は、採決されませんでした。
日本移植者協議会を設立した直後の1992年から臓器移植法整備に取り組んでから実に17年が過ぎてしまいました。
子どもの移植が置き去りにされると訴えてから、も10年以上が経過してしまいました。なぜこの様な長い年月がかかってしまったのでしょうか。現行法には、3年での見直しが謳われているにも関わらずです。この間に亡くなった患者さんは10万人にも達すると推定されています。これからは、一人でも多くの患者さんを救って行かなければなりません。
しかし、これは本の第一歩に過ぎません。
これからやらなければならないことがあまりに多く、喜んでばかりは、いられません。その責任の重さを痛感しています。

そしてドナーファミリーの方々との約束を果たす時でもあります。「臓器移植医療において最も重要なことは、ドナー、ドナー家族への国家的顕彰と精神的なフォローや支援体制の整備、ドナー、ドナーファミリーを国が支え、国民から尊敬される社会を作らなければならない。移植医療にとって讃えられるべきヒーローはドナー、ドナー家族であり、彼らが認められ、尊敬される社会を作らない限り、移植医療の普及はあり得ない」この言葉を今こそ、しっかりと胸に刻んで、進んでいかなければならないと思っています。

やらなければならないことが山ほどあります。また気持ちも新たに「臓器移植」のために、日本移植者協議会は、活動し続けなければなりません。これがスタートです。これからも皆さま方のご協力、ご助言、是非よろしくお願い致します。


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