日本移植者協議会2008年活動予定詳細 |
「生命きずなの日」記念祭のお知らせ
- あなたを忘れない!「生命・きずなの日」記念祭
- 日時:2008年5月17日(土)13:00〜16:00
- 会場:全電通ホール(全電通労働会館)TEL03-3219-2211 (東京都千代田区神田駿河台3−6)地下鉄新御茶ノ水駅徒歩1分
- 主催:特定非営利活動法人日本移植者協議会
- 後援:厚生労働省・(社)日本臓器移植ネットワーク 協力:日本ドナー家族クラブ
ロビー風景(世界移植者スポーツ大会の写真ほかを展示)/日本ドナー家族クラブ会長間澤洋一さんのご挨拶
また今年も私たち移植者にとって特別な日がやってきました。今年は、ちょうど「生命・きずなの日」にあたる5月17日に、東京御茶ノ水の全電通ホールにおいて記念祭を開催することが出来ました。今年のハートフルコンサートのゲストに昨年2月グリーンリボンチャリティーコンサートで演奏いただいた塩谷哲さんをお願いしたため、一般の参加者には初めて往復葉書で申し込んでいただくことにしました。やはり参加希望者には面倒なことだったようで、思ったほど参加者は増えませんでした。しかし少しずつではありますが増加し、今回は一般の方もかなり増え、ドナー家族14家族17人を含む128人が参加されました。
オープニングでは、世界移植者スポーツ大会から始まったドナーファミリーと私たち移植者の交流を映像で流しまし、開会に際して大久保理事長は以下の挨拶をしました。「日本でのドナー家族と私たち移植者との繋がりは、2000年6月のUSトランスプラントゲームでの、間澤さんご家族との出会いから始まりました。日本では、それまでプライバシー保護の名目のためドナー家族と移植者とが接触することはタブーとされていました。私たちは、2001年第13回世界移植者スポーツ大会を神戸で開くのに当たり、移植者からドナー・ドナー家族にたいして感謝のメッセージを送りたいと思っておりました。
そこで間澤さんが会長をされている日本ドナー家族クラブの協力を得て、2001年8月世界移植者スポーツ大会で初めて感謝の集いを開きました。そして開会式の入場行進で最後に会場いっぱいの大きな拍手に迎えられドナー家族が入場されたときの感動は、今でも心を熱くします。この時ドナー家族と私たち移植者の心と心のきずなが初めて結ばれました。そしてその時築かれたきずなは、2003年からの「生命・きずなの日」記念祭に引き継がれています。
その後もドナー家族と私たち移植者は、臓器提供者慰霊祭や全国移植者スポーツ大会、グリーンリボンランニングフェスティバル、移植フォーラムなどの様々なイベントで交流を深め、少しずつではありますが理解し合えるようになってきました。
この「生命・きずなの日」記念祭は、当初日本ドナー家族クラブ主催で始まりましたが3年前からは、移植者が感謝の気持ちを表すこの会の趣旨に合せ、日本ドナー家族クラブの協力のもと、臓器移植関連の患者団体と一緒に日本移植者協議会が主催して開催しています。
移植医療にとって、讚えられるべきヒーローはドナー、ドナー家族です。彼らが認められ、尊敬される社会を作らない限り、移植医療の普及はあり得ません。この記念祭を通じて、ドナー家族の方々に私たち移植者からの感謝の思いを伝えるとともに、より一層心と心のきずなが深まることを願っております。そして本日ご参加のみな様方には、少しでも移植医療への関心を持っていただければ幸いに存じます。」
それに答えて日本ドナー家族クラブ会長の間澤洋一さんは、「生命・きずなの日は、私達が2002年5月17日に立ち上げました。日本記念日協会に登録・承認を得たもので、実は、せっかく意義ある記念日を作り上げたのだから三年はやらないとね、と言われてました。今年は七年目。第7回であり、記念日と集会の日時が、ピタリと重なった5月17日。国際的にも認められているBridge of Life Dayです。
私達は移植医療におけるドナー、ドナーファミリーであり、ドナーはほとんどの場合急な、突然の死を迎えます。その上で、見知らない誰かのために生命を与える、ギフト・オブ・ライフ。You're Foreverなのです。
我々はそのファミリーであり何よりも、生命の大切さ、きずなの大事さを、痛切な経験を通して実感しています。
生命の大切さは、移植者レシピエントの方達にも言える事です。そして、移植医療に関わる人達ばかりでなく、人として生きている誰にも言えます。今日お集まりの皆さんにも心の中で、思いやりの心を育て、生命の大切さを、この思いを、育てていって下さる事を祈ります。
三万人を超える自殺者が出たり、人を殺したいからと殺人を犯すなどを、なくしていきたいものです。戦争も紛争も、イヤですね。私達の愛するドナーは、その対極にいるものです。
最後に19世紀の詩人、人間本来の魂の解放をうたい続けたウィリアム・ブレイクの短い詩を紹介して、ごあいさつに代えます。
「わたしの誕生を司った天使が言った/喜びと笑みをもって形作られた小さな命よ/行きて愛せ、地上にいかなる者の助けがなくとも」
“ゴー!ラブ”(行きて愛せ)。ウィリアム・ブレイク」と挨拶されました。
また今回初めて舛添厚生労働大臣からのメッセージを臓器移植対策室原口室長が代読されました。
プログラムの第一部は、息子さんをオーストラリアで亡くされ、その意思を尊重し臓器提供されたドナーファミリーの佐竹俊二さんが、その提供に際してのドナーファミリーの家族間の心の動きや、今の心境について語られました。移植者としてだけではなく、人としても心に強く訴えるお話でした。
次に心臓移植者の小林未央さんが、ドナー、ドナーファミリーの心を重く受け止め、自分自身に何が出来るか問い続け、考え生きているかを語られました。彼女は、小学生の時からフォーラムで発言したり、大学時代には友だちと街頭に立って移植医療への理解を訴えたり、いままで様々な活動してきました。そして、今も精一杯の活動をしています。私たちも同じ移植者としていま自分自身に何が出来るか問い続けなければならにと強く感じました。
第二部は、ジャズピアニストの塩谷哲さんが、会場の雰囲気をやわらげ、癒す、心にしみるピアノ演奏を披露されました。塩谷哲さん当日私たちが差し上げた謝礼を昨年のチャリティーコンサート同様に御寄附くださいました。また終了後の懇親会にも参加してくださりドナーファミリーや私たちと交流を深めてくださいました。
今年の「生命・きずなの日」記念祭は、ドナーファミリー、レシピエントそして一般の方にとっても「生命の大切さ、きずなの大事さ」をあらためて思い巡らす日になりました。
お問い合せ先:NPO日本移植者協議会
〒530-0054 大阪市北区南森町2-3-20 プロフォートビル507号
TEL:06-6360-1180・FAX:06-6360-1126
E-mail:nichii@guitar.ocn.ne.jp
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