日本移植者協議会2007年活動報告詳細 |
グリーンリボンキャンペーン!
●東京新聞フォーラム
グリーンリボンキャンペーンイベントに先立ち2月15日(木)午後に『東京新聞主催のフォーラム「大規模マラソンの社規貢献」移植者、障害者のスポーツを考える』が丸ビルホールにおいて開催され、小出義雄さん(佐倉アスリートクラブ代表)が基調講演をされました。
ご自身のマラソンに人生、Qちゃん(高橋尚子選手)を見出し、育てたことや走ることの素晴らしさ、そして「自分の体に合った適度な運動をすると十年くらい若返る。健康で、自分の目標に向かって楽しく走ることが一番いい」と話されました。なかでも一番印象深かったのは、「人間は無理だなと思って自分で決めちゃいけない。やってみることです。こうなりたいと思うと、その夢や願望に近づける」と言う言葉でした。
基調講演の後、私(大久保)も参加してパネルディスカッションが行われました。私以外には、パラリンピックで15個もの金メダルを獲得している成田真由美さんと両足義足で世界で初めマラソンを完走した島袋勉さん、そして東京マラソンの事務総長の佐々木秀幸さんが参加しました。
私は、「とても出来そうになかった第13回世界移植者スポーツ大会の開催が多くの方の協力により開催出来たこと、それは小出監督のおっしゃった「人間は無理だなと思って自分で決めちゃいけない。やってみることです。」この言葉に尽きます。
東京マラソンが移植者の部や障害者の部を設けたことは、東京シティーロードレースの共生の精神を受け継いでおり、嬉しいが、次回からは感染症の危険多い2月を避け、もっと機構の良いときに開催して欲しい。
また臓器移植は、移植を受ける方と提供する方がいらっしゃる。誰にでも関係する医療でこれを機会にそのことを考えて欲しい。そして18日移植者は、臓器を提供してくださった方とそのご家族に感謝をしつつ、そのことをしっかりと心に刻んで走ります。」話しました。
他の方のお話も楽しく、よいお話でした。興味のある方は、ホームページでご覧ください。
日移協のホームページからもリンクしています。
http://www.tokyo-np.co.jp/forum/marathon/
グリーンリボンチャリティーピアノコンサート 2月15日(木)午後7時から若手ジャズピアニスト・塩谷哲さんのコンサートが開かれました。会場には、若い女性を中心に約4百名が素晴らしい演奏に酔いしれました。
今回は、移植医療に理解を戴くために演奏の合間に司会の前田晴美さんとのトークショーも行われ、日本の移植の現状を知ってもらい、意思表示の重要性を訴えました。塩谷さんは、義姉が腎移植者でもあり、「移植医療について考えることが大切。家族で話し合って」と話されました。
またホールの前には、作品はあまり多くありませんがギフト・オブ・ライフ(いのちの贈りもの)移植を受けた子どもたちの作品展も開催されました。このコンサートの収益金は、移植医療の正しい理解を広めるための活動に寄附されます。
塩谷 哲(しおのや さとる)
1966年6月8日/東京生まれ/血液型:A型
ピアニスト/作・編曲家/プロデューサー
Profile:
1966年、東京生まれ。東京芸術大学音楽学部作曲科中退。1986年〜1996年オルケスタ・デ・ラ・ルスのピアニストとして活動。93年国連平和賞受賞。95年グラミー賞ノミネート。またティト・プエンテ、セリア・クルーズ、サンタナほか数多くのミュージシャンと共演。
グリーンリボン・アートワークショップ「一本の糸たち」 3万メートルの糸たちが織りなす色鮮やかな共生の世界
2月17日と18日の両日、丸ビル1階マルキューブにおいて、現代アーチストの日比野克彦さんによるアートワークショップ「一本の糸たち」が開催された。このイベントは、東京マラソンに参加する移植者や障害者を激励する目的で開かれました。
高さ2m、幅、奥行き6mの鉄枠にまずグリーンの縦糸をかけ、それに参加者が思い思いの色の横糸を編んで色鮮やかな巨大な布を織ろうと言うもの。「一本の糸を折り重ねていくことにより面(社会)が生まれます」と日比野さんは語っていました。一本一本の糸たちが折り重ねられ、大きな布となることで、移植者や障害者が一般の方達と共生できる社会の実現をめざすことこのキャンペーンの意義です。またグリーンは移植医療のシンボルで、ドナーとレシピエントのいのちの繋がりも表現しています。
このイベントには、移植者やその家族も含め二日間で約3千人の方が参加しました。
18日の完成式には、ドナーファミリーの田中様ご夫妻も参加くださり、移植者と一緒に布を織りました。そして移植者から田中様ご夫妻に感謝の花束を差し上げました。
今回の一連のイベントには東京新聞を初め千代田区など多くの団体や個人の方々にご協力をいただきました。移植医療に関するイベントでこれほど多くの方にご参加いただいたのは、初めてのことです。
お問い合せ:NPO日本移植者協議会
〒530-0054 大阪市北区南森町2-3-20 プロフォートビル507
TEL.06 (6360) 1180 FAX.06 (6360) 1126
E-mail: nichii@guitar.ocn.ne.jp
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